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総会・学会レポート

5-D JAPAN 第2回総会報告記

石川歯科 : 宮坂 岳男

平成23年3月13日(日)、秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)にて、5-D Japan 第2回総会が開催された。
この度の東日本大震災の被害状況も把握されていないさなか、当初の予想を超える100名以上の参加者が集まり、それぞれが複雑な心境の中総会がスタートした。

冒頭、南昌宏よりこのたびの東日本大震災で亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様へのお見舞いの言葉からはじまり、参加者全員で黙祷をおこなった。会場にいた全てのものが、歯科医療従事者、5-D Japanとしてこの未曾有の大災害に見舞われた方々への支援の第一歩を踏み出すきっかけとなったであろう。

トップバッターとして荒谷昌利(埼玉県開業)が「CO Dentistryにおける咬合のマネジメントの鍵」と題して、広く普及しているsuck down方式で製作されたナイトガードが顎関節に与えうるダメージおよびparafunctionを助長させる可能性について警鐘を鳴らした。

続いて、鈴木建造(東京都開業)が「審美領域へのインプラント-最良な結果のために必要なティッシュマネージメントと補綴処置-」と題して、乳頭様組織を含めたインプラント周囲組織を垂直的に再建するための要点と、再建された組織への侵襲を最低限度にする補綴処置について語った。

3番手として高井基普(東京都開業)が「病因論を加味したインプラント補綴デザイン」と題して真の補綴主導型インプラントを達成するために、補綴のみに許される形態応用と構造力学的強化を、咬合面形態の応用という手法で実践していくことの正当性を、提言した。

午前中の最後として三木通英(神戸市開業)が「高度に吸収した顎堤の外側性GBRの臨床とそのテクニカルポイント」と題し、確実な治療結果が求められるGBR等のSite Developmentをさまざまな手法や顎堤形態別に、実際の臨床例を交え再考した。

午後からは船登彰芳がモデレーターとなり、「骨造成を極める」というタイトルで、堀内克啓先生(大阪大学歯学部臨床教授)と石川知弘による症例検討会が3部構成で行われた。

お互いがそれぞれの立場から「骨造成」という共通のゴールに対し、どのようにアプローチしていくべきかを、「骨造成のガイドライン」、「テクニカルポイント」、「コンプリケーションのマネージメント」、という3つのテーマに沿って、解説とディスカッションをおこなった。
沢山の臨床例や文献から、より質の高い治療結果をえるために多くの指針が示され、参加者にとっては非常に実りある症例検討会となった。

今回も昨年に引き続き、モデレーターが会場の参加者に質問を投げかけ、参加者らが携帯端末を通して回答することにより、全員参加型の討論会が実践された。このような社会情勢のさなか、少しでも情報の共有をしようと熱意を持った参加者の思いがひとつになり、活気に満ちた討論会となった。

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