5-D Japan第7回総会開催される
水上哲也氏を招聘し、再生医療の臨床的意義について議論される
さる3月13日(日)、シェーンバッハ・サボー(東京都)において、5-D Japan第7回総会が350名以上の参加者を集め盛大に開催された。
午前の部では、3名の演者による会員発表が行われた。鈴木親良氏(静岡県開業)は、チタンメッシュを用いたGBRおよびインプラント治療をテーマに講演。菊地康司氏(千葉県開業)は、重度酸蝕症により全顎的に咬耗・象牙質の露出が見られた症例を供覧。奥野幾久氏(大阪府開業)は、有床義歯の製作法について従来法をモディファイし、よりシンプルかつ患者の負担を軽減したプロセスを紹介した。また、別会場ではDHセッションも併催され、田島菜穂子氏(歯科衛生士)がメインテナンスの継続性について解説した。
午後の部では、水上哲也氏(福岡県開業)と、5-D Japanファウンダーである石川知弘氏(静岡県開業)による症例検討会「どう使いこなすか、再生医療。あきらめないで、と伝えるために」が行われた。骨吸収が進行した症例における歯周再生治療の鍵、根分岐部病変への再生療法、重度歯周病患者における審美的改善など、あらかじめ複数のテーマが設定され、それぞれについて水上氏、石川氏が交互に講演し、会場からの質疑を受けるという形式で進行し、2人の考え方や治療法の共通点・相違点などをもとに、熱のこもった議論が展開された。さらには、再生治療において創傷治癒の障害となる感染、出血、組織の挫滅といったエラーを起こさないための基本的な外科手技―切開線の設定、減張切開のポイント、適切な縫合法―についても両氏よりていねいに解説がなされ、参加者の耳目を集めた。
わが国有数の臨床医として名高い両氏の講演ということもあり、ディスカッション時には幅広い内容の質問が数多くなされ、終始盛況を博した。年々熱気が高まる総会に比例し、本スタディグループがますます発展していくことを予感させる1日となった。
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